山岡俊樹
和歌山大学システム工学部デザイン情報学科 教授
1.はじめに
ヒューマンデザインテクノロジーを「人間に関する諸情報(生理、心理、認知、行動など)を設計要件(ヒューマン・リクアイアメント:Human Requirement)に変換し、商品の企画からデザイン・設計、評価までのプロセスに反映させ、人間中心設計を実現し、使いやすい快適な商品作りに寄与する技術である」と定義する。
この定義でのポイントは、人間中心設計の実現であり、使いやすい快適商品の構築である。これらの事項を成立させるのが、感性人間工学である。この感性人間工学をベースにマーケティング・リサーチ、コンピュータサイエンス、認知科学、工業デザイン、ユーザビリティ工学、統計(多変量解析)などが位置付けされる。
特に、コンピュータサイエンスをベースにデザインを総合的に考える学術的なデザイン情報学と感性人間工学の融合は、情報化社会を迎え、人間に優しいシステムや情報を構築するのに必須である。このことはISO-13407とかハードウエアのユーザビリティ評価がISOのnew work itemになるなど人間中心設計(Human Centered Design)の考え方が、モノ作りにおいて重要となっているためである。
2.本部会の趣旨
どういうことを研究するのか基本的なスタンスとして、現場主義の考え方を強調したい。机上の学問でない現場の状況に視座をすえた問題解決型研究スタイルを考えて行きたい。
人間中心設計に基づく快適商品作りを実現させるため下記の項目の開発を中核に研究を進める。
(1)構造化タスク分析方法
(2)感性設計項目の明確化
(3)ユーザインターフェース設計方法
(4)ユーザビリティ評価方法
(5)ユーザニーズ、ユーザリクアイアメント抽出方法
(6)ヒューマンデザインテクノロジー活用設計方法
(7)消費者心理・認知分析方法
(8)感性評価方法
(9)感性設計項目事例データベース作成
(10)感性設計商品事例データベース作成。
3.部会の運営
学術的なテーマなので、専門を問わず活動趣旨に賛同していただく方は是非とも参加されることを希望する。特に、問題提起される項目があれば、一緒に考えていきたいので活発な提案をお願いしたい。
当面は「感性設計項目の明確化」と「ヒューマンデザインテクノロジー活用設計方法」を中心に研究を推進することを考えている。情報のトランスファや討議はインターネットを介して推進する。また、ニューズレターなども発行しメンバーとの情報の共有化も図っていきたい。
問い合わせ
〒640−8510 和歌山県和歌山市栄谷930番地、 Tel:0734(57)8005