住民参加型感性研究部会

白木 渡

香川大学工学部 信頼性情報システム工学科

1.部会設立の背景

 21世紀へ向けて、高度情報化、国際化、高齢化、少子化の進む中で、我が国は社会・政治・経済・生活等全ての面で変革の時代を迎えており、人間の価値観も多様化してきている。また、急速な科学技術の発展は、これまでの自然界にはなかったダイオキシン等の環境ホルモンを生み出し、さらに多量の二酸化炭素の排出による地球温暖化、オゾン層の破壊、酸性雨、海面上昇等の地球規模の環境問題を生じさせ、自然との共生がこれまで以上に必要になってきている。さらに一方で、バブル経済崩壊による深刻な財政状況が続いており、これまでのような多額の投資を行って社会資本整備を進める公共事業に対して、国民の目は一層きびしくなってきている。情報を公開し、説明責任を果たし、地域住民や関係者のニーズや意見を的確に把握して住民との合意形成をはかり、協力を得ることなしには新規公共事業を進めていくことはもはや困難になってきている。

 このような状況をふまえ、この度、日本感性工学会の研究部会の一つとして「住民参加型感性研究部会」を設置し、今後の住民参加型の社会資本整備はどうあるべきかについての調査・研究、導入可能な手法の開発と適用にあたっての各種の課題について研究する。

2.趣旨

 本研究部会では、住民参加型の社会資本整備に向けての感性を研究することを目的とし、その具体化のために以下のアプローチを試みる。

@住民参加型の社会資本整備に向けての感性研究の拡大

A各感性工学をはじめとする周辺諸科学分野の導入可能な手法の開発

B実事例への適用にあたって、各種の課題についての研究

3.具体的な活動内容

 具体的な研究活動分野を以下に示す。

@住民参加型人間工学手法の社会資本整備計画への適用

・住民参加による街づくり手法の研究

・住民参加による道づくり手法の研究

・住民参加による川づくり手法の研究

・住民参加による港づくり手法の研究

A住民参加型人間工学手法の環境影響評価への適用

B感性工学手法によるPI及びPFI事業の新たな展開

C土木・建築構造物に関する感性データベースの構築

D土木・建築構造物の感性景観評価・設計システムの開発

 さらに、年23回程度の話題提供あるいは研究事例紹介を中心とした部会を開催し、部会員構成員間における議論を深める。さらには、新しい感性材料や住民参加型社会資本整備の実施事例の見学会などを適宜実施して意識を高める。また、ホームページやメーリングリストを中心とした部会構成員間の情報交換・共有も積極的に行い、研究を実施していく体制を作っていきたいと考えている。


問い合わせ

761-0396 香川県高松市林町2217-20TEL/FAX087-864-2243

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